Webマーケティング戦略の一つとして、セールスライティングは非常に重要な要素です。
セールスライティングとは、商品を売るためのライティングです。
主に、ダイレクトメール、チラシ、メルマガ、ステップメール、ランディングページなどで使用されます。
セールスライティングは、直接行動に訴えるものであり、読み手がその場で行動に移してもらえなければ失敗です。
行動に訴えるためには、文章の上手さよりも、顧客心理を理解した文章構成を意識しなければなりません。
セールスライティングの型
セールスライティングには、心理学に基づいた型というものがあります。
主要な型としては、以下の3つです。
- AIDCASの法則
- PASONAの法則
- 新・PASONAの法則
順番に説明していきます。
プラスの欲求に訴える「AIDCASの法則」
AIDCASは、下記のプロセスの頭文字をとったもの。
- Atenntion(注意)
ー商品ページに入る前に注目を与え、サイトへの誘導を図る。 - Interest(興味)
ー興味を持ってもらうために「プラスの欲求」をアプローチする。 - Desire(欲求)
ー欲しくなってもらえるように「プラスになれる」根拠を示す - Conviction(確信)
ー確信してもらえるように購入直前の不安を取り除く。 - Action(行動)
ー購入ボタンを押してもらえるように最後の一押し。 - Satisfaction(満足)
ー購入後の話。梱包物の工夫など。
商品の認知から始まる5段階のプロセスを経て、消費者は商品を購入するに至ります。
結論、興味、関心を引くことが、とにかく大事だということです。
特に、インターネットマーケティングにおいては、それ以前よりも個別のアプローチがしやすくなっています。
情報過多の時代なので、しっかりと届けたい人に、正しいメッセージが届けられるようにしないといけませんね。
マイナスの欲求に訴える「PASONAの型」
PASONAは、下記のプロセスの頭文字をとったもの。
- Problem(問題提起)
ー「こんなことで困っていませんか?」とお客様の不安を提示。 - Agitation(問題点のあぶりたて)
ー「そのまま放置しておくことで、こんな大変なことになりますよ」と問題提起する。 - Solution(解決策)
ー解決策を紹介する。 - Narrow Down(絞り込み)
ー「今だけこんな特典がありますよ」など、今すぐ購入したくなるように促す。 - Action(行動)
ーいざ、購入へ。
しかし、PASONAの法則は、問題点があります。
それは、読み手を不必要に煽り立ててしまう可能性があるということです。
例えば、「太っている人は一生結婚できません」とか「今すぐ副業を始めないと、AIに仕事を奪われて家族を養うことはできません」といった過剰な謳い文句です。
もちろん、事実に基づき、問題点を気づかせてあげるという範疇であれば問題ありません。
しかし、「不安を煽れば煽るほど売れる」という誤解が生まれ、大袈裟な表現や嘘が含まれるようなセールスライティングが世の中に溢れてしまいました。
その対策として生まれたのが、「新・PASONAの法則」です。
親近感で人を動かす「新・PASONAの法則」
プロセスは、下記のとおり。
- Problem(問題提起)
ー「こんなことで困っていませんか?」とお客様の不安を提示。 - Affinity(親近感)
ー「私もこんな経験があったんですよ」とお客様が不安に思っていることを代弁する。 - Solution(解決策)
ー解決策を紹介する。 - Offer(提案)
ー数ある解決策の中でも、自分が勧める商品がお客様にとって最も有益であるとアピールする。 - Narrow Down(絞り込み)
ー「今だけこんな特典がありますよ」など、今すぐ購入したくなるように促す。 - Action(行動)
ーいざ、購入へ。
PASONAの法則では、顧客を煽ることで危機感を持たせ、その結果として行動を起こさせます。
一方、新・PASONAの法則では、顧客に寄り添い、魅力的な提案をすることで「この人から買いたい」と思わせるような構成になっているのです。
まとめ
以上のような、消費者真理をきちんと押さえておくことで、どうすれば消費者は商品を欲しいと感じるのか、買いたくなるのか、などを逆算してマーケティング戦略を立てられるのです。
状況に応じて、「AIDCASの法則」と「PASONAの法則」を使い分けてみてください。