今後のキャリアプランを描くうえで、よくある悩みは「大企業か、ベンチャーか?」というもの。
本記事では、新卒で大企業に就職し、現在はベンチャー企業で働いている僕が、どちらに就職するのがいいのかという見解を述べていきます。
大企業かベンチャーどちらで働こうか迷っている方は、ぜひ本記事を最後まで読んでいただき、今後のキャリアプランの参考としていただけたらと思います!
もくじ
迷っているならとりあえず大企業に入っておこう
大企業かベンチャーどちらで働くのがいいか迷っている間は、とりあえず大企業に入っていたほうが無難だと思います。
理由は、下記のとおり。
- 入社後の教育システムがしっかりしている
- 転職市場で評価が高い
入社後の教育システムがしっかりしている
大企業に就職すると、まず最初に時間や予算をしっかりと取って、新人研修をしてくれます。
僕が新卒で就職した割と大手な金融機関では、入社してすぐに1週間程度の合宿研修がありました。
会社によっては、3ヶ月〜1年間ほどの研修期間が用意されている場合もあるでしょう。
社会人としてのビジネスマナーの座学や、名刺交換・電話対応などの実技研修など、正直退屈な内容ばかりでしたが、今思えば、ビジネスを何も知らない大学生が社会人としても基礎力が身についたのでとてもありがたかったし、ただ研修を受けるだけでお金をもらえたので、大企業の資金力はさすがだなと思います。
転職市場で評価が高い
上記の教育システムの話にも関連するのですが、大企業出身者であれば十分な研修を受けているので、教育コストが少ない人材として転職に有利に働く場合もあります。
ただし、あまり大企業に長くいすぎると、かえって不利になる場合もあるでしょう。
なぜなら、大企業で働くことになれてしまうと組織の力を利用することに慣れてしまうからです。
つまり、会社のブランド力や整備された組織体系をいかに活用するかという働き方になってしまいがちなので、その会社の中でしか力を発揮できない人材になってしまう可能性があるということです。
目安としては、大企業出身という肩書きが転職で有利となるのは、20代のうち。
30代になると、よっぽど市場から評価を受けられるスキルがない限り、転職は難しいと思います。
大企業=安定ではなくなっている
「安定した人生を送りたいから大企業に就職する」という考えを持っている場合は、今の時代においてかなり危険だと思います。
なぜなら、これからは「個人のキャリアを形成していく時代」だからです。
今や、大企業でもリストラや早期退職勧告が出されている状況で、これまでのように定年まで一つの会社で働き続けるということが少数派な時代になっています。
そのような中で、大企業に就職したから安泰というのは間違いで、むしろその会社でしか機能しない人材で留まってまうと、今の会社をクビにならないことをただ祈りながら働く人生になります。
果たして、これは安定と言えるでしょうか。
市場から必要とされる人材に成長し、今の会社をいつ辞めても別の環境で生きていけるという状況が一番の安定ではないかと思います。
そうなると、「大企業=安定」ではなく、ベンチャー企業で働き、ゼロからモノを作り上げる経験、普遍的なスキルが身につけることが、中長期的に見てメリットが大きいと言えるでしょう。
注意点:ベンチャーはピンキリ
とはいえ、とりあえずベンチャー企業に就職にいいかと言うと、それはまた別の話になってきます。
なぜなら、ベンチャーという名のブラック企業も多く存在するからです。
求人広告の3大悪として、下記のようなものがあります。
- ルールに縛られない→ルールがない
- 出世が早い→幹部クラスがすぐ辞める
- 多様な業務ができる→仕事量が多い
「自由に働きたい」「裁量の大きな仕事をしたい」「若くして出世したい」といった気持ちだけで、ベンチャー企業に転職すると、転職したことを後悔する可能性も十分に考えられます。
そのため、会社を客観的にできる力が不足している新卒のタイミングからベンチャー企業に就職するのは危険であり、大手企業で知識・経験を蓄えてから転職するのがいいでしょう。
数%の人間のみベンチャーへ転職したほうがいい
大企業に就職すると、ほとんどの人は、①親戚や友人からは褒められる、②仕事はそこまでしんどくない、③そこそこ給料が良い、そんな環境が快適だと思うはずです。
しかし、数%の人間は、かなり居心地が悪いと感じると思います。僕もそのうちの一人です。
- 何をするにも上司の決裁が必要なこと
- 上司に言われたことをただこなす毎日
- 会社のルールに縛られ、マーケットから必要とされるスキルが身についていない
- この会社に依存している人生が不安になってきた
このような思いから、「今の会社にいたらまずい」と思うようになりました。
ベンチャーは待っていても仕事はやって来ませんし、自主的に仕事を作りにいくことが求められます。
大企業に比べて、育成の仕組みはなく、確実な成長は確約されていません。
そのような環境でも頑張っていけるマインドセットを持っている数%の人たちは、ベンチャーでよりよい成長ができるでしょう。
まとめ:新卒は大企業→ベンチャーへ転職がおすすめ
ここまでの内容をおさらいします。
- 大企業かベンチャーどちらで働くのがいいか迷っている間は、とりあえず大企業に入っていたほうが無難。
- 大企業にいると、市場から評価される人材には成長しにくい(会社に依存する人生)。
- ベンチャーで成長できるのは、数%の人間のみ。
僕が最もおすすめするキャリアステップは、「新卒は大企業→ベンチャーへ転職」です。
なぜなら、大企業にいると、仕組みが整っているため、なんとかなってしまうからです。
つまり、挑戦しない理由が増えていきます。
このような環境だと、その会社の中でしか活躍できない人材になってしまい、会社に依存する人生になってしまいます。
僕が考える本当の安定は、市場から求められる人材に成長すること。
そのためには、ベンチャー企業で働く経験が重要であるが、ベンチャー企業で成長できるのは数%の人間のみ。
その数%に該当するという自負がある人においては、ファーストキャリアは大企業で社会人としての基礎力を身につけた後は、ぜひベンチャー企業に飛び込んできて欲しいと思います。